エピソード 月山から全国へ

  この次世代雪氷上潤滑機構は夏スキーのメッカである山形県・月山夏スキー場において                      「月山SPECIAL エピソード2」として 2010年から5ヵ年計画で研究開発をしていたものです。
    計画通り 2015年を前にこれを「フッ素全面規制への回答」として全国へ展開していきます。  

月山の特殊環境

月山夏スキー場は10mもの積雪のために冬季は閉ざされて、人が足を踏み入れられない状態で冬を越します。
このため4月のオープンでは、雪氷面に通常ゲレンデでは有り得ない大量の黄砂・花粉等そして雪氷微生物による有機堆積物で溢れかえっているのをみることになります。 月山を訪れる多数が「掴み雪」に悩まされます。しかもその状況は年々悪化。なかでもブナ原生林を抜ける清水コースではさらに劣悪な滑走状況に陥ります。

既知のあらゆるスキー潤滑が清水コースでは通用せず機能を停止します。

清水コースが通るブナ原生林には、名水百選・月山山麓湧水群があります。
このブナの泉から地元の上水道や月山自然水に使われる水が汲まれます。
また、あまり気づかれてはいませんが実は雪の上には多くの雪氷生物が存在しています。


by N.Takeuchi  Chiba- University

残留性有機物質が規制される理由に微生物類の変異リスクがあります。
スキーから無中和のまま漏洩した潤滑材は環境中でどう作用するのでしょうか?


もしも自分が雪山中に放出した難分解性の化学物質が水に混入していたら飲めますか?

この過酷な条件を制覇するために生まれたのがナノダイヤモンドベアリング機構です。
公的研究費の補助もありましたので、スキー産業界全体で使えるようにしていきます。